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代表取締役の変更


Q. 代表取締役の変更について

 私は、ある会社の代表取締役でしたが、知人に社印を預けていたところ、勝手に代表者変更をされました。調べたところ、預けていた社印で株主総会議事録を作成し、代表者変更登記をしたものでした。当然、株主総会は開催されていません。 このような手続きで選任された代表者は有効なのでしょうか。また、その知人が私に無断で株主総会議事録を作成し、登記の変更をしたことは、私文書偽造、公正証書原本不実記載にあたるのではないでしょうか? A. 適正な手続きを経ずに選任された取締役の就任は無効であり、代表取締役の選任も無効。また、無権限で株主総会議事録を作成したことは、私文書偽造罪や公正証書原本不実記載罪にあたりうる。

取締役は、株主総会の決議により選任され(会社法309条1項)、代表取締役は、取締役会の決議により取締役の中から選定されます(会社法362条2項3号、3項)。

 現在の代表取締役を変更するには、取締役会で現在の代表取締役の解任決議と新しい代表取締役の選任決議を行う必要があります(会社法362条2項3号)。なお、現在の代表取締役の解任決議に際し、現在の代表取締役は、「特別の利害関係を有する取締役」としてその決議及びそのために行われる討議に参加することはできません(会社法369条2項)。

 取締役会で代表取締役の解任決議がされても、この決議だけでは、現代表取締役は取締役の地位を失うことはありません。取締役の地位からも解任するためには、株主総会において解任決議を行う必要があります。

 本件においては、適正な取締役会や株主総会の決議を経ていないことから、新しく選任された取締役の就任は無効であり、新しい取締役が関与してなされた代表取締役の選定も無効となる可能性が高いです。

 また、無断で他人の印鑑を利用して勝手に株主総会議事録を作成したことは、私文書偽造罪(刑法159条1項)や公正証書原本不実記載罪(刑法157条1項)等の犯罪に該当するおそれがあります。

 ご相談者としては、まず登記申請書類等の確認を行ったうえで、具体的な状況によっては、新しい代表取締役の選定が無効であることから、会社の印鑑などを返還するよう通告しておくべきでしょう。

※記事の内容は、掲載当時の法令・情報に基づいているため、最新法令・情報のご確認をお願いいたします。

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