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中小企業の事業承継の方法

Q. 中小企業の事業承継の方法について  

 

 私の父親は,飲食店を営む株式会社の代表取締役です。父親が発行済株式の80%を保有しており,残りの10%を母親が,あとの残りの5%ずつを私と姉が保有しています。
 

 父親も高齢となってきており,後継者のことを考えているようですが,私は別の会社に勤めており,父親の会社を継ぐ気はありません。また,父親としては,会社を第三者に承継させてでも存続させたいとの意向があるようですが,一部の会社の資産は,私や姉に残したいようです。
 

 このような場合,事業承継の方法としてどのような方法が最適でしょうか。

 

 

A.  株式譲渡の方法によることが最適と考えられる。

 

 事業承継の方法としては,事業譲渡,会社分割,吸収合併等,様々な手段が考えられますが,簡易な事業承継の方法として株式譲渡という方法があります。中小企業の事業承継においては,広く株式譲渡の方法が用いられています。

 

 株式譲渡とは,事業を譲渡する会社の株主が事業を譲り受ける第三者に株式を譲渡する方法です。株式譲渡の場合,対外的には株主が変わるだけで,会社の法人格はそのままであるため,会社が所有している債権債務や契約等,全てが引き継がれます。

 

 株式譲渡は,個々の株主と譲受先との取引行為であるので,株主総会の特別決議等も不要です(もっとも,譲渡制限株式発行会社において,承認機関の承認が必要となります。)。また,会社の法人格はそのままですので,債権者の同意や従業員の個別の同意等も不要であり,簡易な事業承継の方法といえます。

 

 加えて,株式譲渡の場合,株主が直接代金を取得することができるため,事業譲渡会社の株式が非上場株式であっても,株式を現金化できるところにメリットがあります。

 

 一方,会社の全ての資産が法人格とともに新しい株主の支配下におかれることとなるため,会社の資産の一部を手元に残したい場合,別途,当該資産の買い取りを行う必要があります。

 

 また,譲受先としては,100%の支配権を取得したいところではあるので,本件においては,代表者以外の株主の意向についても取りまとめを行っておけば,譲渡先も見つかりやすいと思います。

 

※記事の内容は、掲載当時の法令・情報に基づいているため、最新法令・情報のご確認をお願いいたします。

 

 ◆その他「事業承継」に関する弁護士コラムは → こちら

 

 

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