改正民法の適用と対応について


Q. 改正民法はいつ施行されるのか。施行前の契約はどうなるのか。

 民法が改正されると聞きました。すべての会社が影響を受けると言われていますが,改正された民法はいつから適用されるのでしょうか。また,施行日前に締結された契約について,どのような影響があるのでしょうか。会社として対応しておくべきことがあれば,教えてください。

A. 2020年6月2日までに施行される。施行前の契約については,現行民法と改正民法が適用されることもあるため,契約を巻き直すことも検討すべき。

 1.施行日

 改正民法は,2017年5月26日に成立し,同年6月2日に公布されました。そして,改正民法附則1条によれば,「公布の日から起算して三年を超えない範囲内において政令で定める日」に施行されることとなっています。そこで,改正民法は,2020年6月2日までに施行されることになります。なお,有力な施行日と考えられているのは,2020年4月1日です。

 2.施行日前に締結された契約への影響

 施行日が到来しても,すべての取引に改正民法が適用されるわけではありません。消滅時効や定型約款などに関する例外はありますが,施行日後に締結された契約や施行日後に発生した債権に限って,改正民法が適用されるのが原則です。したがって,基本的には,施行日前に締結された契約への影響はないということになります。

 もっとも,個別具体的な事案では,一つの契約について,現行民法と改正民法が適用されることがありえます。具体例として,施行日前にある製品の売買について基本契約が締結された後,施行日後に個別契約がなされて売買代金等の具体的な条件が定まった場合を考えてみます。このような場合,契約の解除については,現行民法が適用されることになるでしょう(附則32条)。ところが,その製品に欠陥があった場合には,施行日後の個別契約によって売買が成立したと考えられるため(附則34条1項),改正民法による契約不適合責任の追求が認められると考えられます。

 3.実務上の対応

 このように一つの契約について,現行民法と改正民法が適用されることがあるため,統一的な処理のためには契約を巻き直すことも一案です。また,改正民法では,法定利率や解除の要件などについて大きな変更がなされているため,この観点からも契約を見直しておくことが重要であると思われます。

※記事の内容は、掲載当時の法令・情報に基づいているため、最新法令・情報のご確認をお願いいたします。

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