社内問題への対応


Q. 社内で問題が起きたとき、どのように対応すればよいか?

 私は,A社の部長をしている者ですが,部下のBから「C課長に暴言を吐かれたり,嫌がらせなどのパワハラを受けている」と相談を受けました。この相談について,どのように対応をすればよいでしょうか?

A. 関係者からヒアリングを行い、客観的な資料を残すべき。

 法律上,パワハラの定義はありませんが,厚生労働省が設置した「職場のいじめ・嫌がらせ問題に関する円卓会議ワーキンググループ」の報告(平成24年1月30日)によれば,「同じ職場で働く者に対して,職務上の地位や人間関係などの職場内の優位性を背景に,業務の適正の範囲を超えて,精神的・身体的苦痛を与えるまたは職場環境を悪化させる行為」とされています。パワハラにあたるかどうか判断するためには,この定義にあてはまる事実があるかどうかを調査する必要があります。本件では,まず,Bがパワハラと考えている行為を具体的に特定する必要があります。  本件では,「暴言」とは具体的にどのような言葉なのか,「嫌がらせ」とは具体的にどのような行為なのかということです。行為を特定できたらC課長にそのような事実があったのか,違う部分があるとすればどこがどのように違うのかなどを詳細に聞き取る必要があります。問題となっている行為を目撃した他の社員がいるのであれば,当該社員にもヒアリングを行う必要があります。各人に対するヒアリングの際には,直属の上司ではなく,中立的な第三者(別系統の管理者若しくは顧問弁護士など)が,「いつ」,「だれが」,「どこで」,「何をしたのか」を詳細に聞き,仮に裁判等になった場合に備えて,ヒアリング結果を聴取書などの形で書面に残しておく必要があります。  本件のC課長のように,上司が部下にパワハラをしたと疑われている場合に,上司にヒアリングを行うと,「部下の成績が芳しくなかったので指導をしただけだ」などと言われることがよくあります。このような場合には,その部下の成績が良くなかったといえる根拠となる資料(当該社員と他の社員の成績の比較資料,出勤簿,過去の指導をした際の対話票等)も調査する必要があります。調査の方法は以上のとおりですが,重要なことは,被害者の意向を確認しながら進めること,客観的な資料を確保しておくことです。

※記事の内容は、掲載当時の法令・情報に基づいているため、最新法令・情報のご確認をお願いいたします。

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