​取締役の責任

2. 会社に対する責任

3. 第三者(株主、会社債権者ら)に対する責任

1. 取締役の法的責任

 取締役の法的責任について、下記の順
に説明します。

 

 1. 取締役の法的責任

 2. 会社に対する責任

 3. 第三者(株主、会社債権者ら)に対
   する責任

 4. 経営判断の原則



 

 株式会社の取締役は、会社の取引に関し、会社に損害が発生した場合、この損害を賠償すべき責任を問われることがあります。会社法では、この会社に対する損害賠償責任を取締役の過失責任と定めています。したがって、取締役に過失がある場合に損害賠償責任を負わなければなりません。
 

 「会社に対する責任」と「第三者(株主、会社債権者ら)に対する責任」とがあります。

 
 

 取締役と会社との関係は委任契約関係です。従って、取締役は会社に対して善良なる管理者に期待されるべき注意義務を負います。また法令、定款、総会決議を守り、職務を忠実に遂行する義務も負います。会社との競業に関する規制や利益が相反する取引に関する規制もあります。
 

 会社法では第423条で「その任務を怠ったときは、株式会社に対し、これによって生じた損害を賠償する責任を負う」と定められています。

 
 

 取締役と会社は契約関係にありますが、取引先とは直接契約関係に立たないのですから普通に考えると責任を負わないようにも思えます。
 

 しかし、会社法(第429条)には、取締役がその職務を行うについて悪意又は重大な過失があったときは、これによって第三者に生じた損害を賠償する責任があると規定されています。損害には取締役の職務執行により直接に第三者が被った損害(直接損害)だけでなく、例えば取締役の放漫経営で会社が倒産した場合に会社債権者が被った損害(間接損害)も含まれます。

 
 

 企業経営においては、時に、経営者は、リスクある取引も行わなければならないことがあります。経営者がリスクを取って失敗した場合、会社に発生した損害を常に賠償しなければならないというのでは、会社経営など到底できません。もし、そのような事にしてしまうと、経営者を萎縮させ、かえって企業のためになりません。
 

 そこで、経営者が責任を取らねばならないか否かについての判断においては「経営判断の原則」というものが採用されています。「経営判断の原則」とは、〈当該取締役が、自らが行動に出る前に、それによる被るリスクがどの程度のものであるかについて、慎重な判断がなされ、その裁量の範囲内において決断したのであれば、たとえ結果が失敗に終わっても法的責任は問われない〉という原則です。
 

 この原則が適用され、経営者が損害賠償責任を免れるためには、経営者の行為がなされた当時における会社の状況及び会社を取り巻く社会、経済、文化等の情勢の下において、その会社が属する業界における通常の経営者の有すべき知見及び経験を基準として、①経営判断の前提としての事実の認識に不注意な誤りがなかったこと、および、②その事実に基づく行為の選択決定に著しい不合理がなかったこと、が必要となります。
 

 これらの要件を充足している場合には、仮に、結果が失敗に終わったとしても、取締役には注意義務違反はなかったとされて損害賠償請求されることはありません。

 
 
 
 

4.経営判断の原則

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