賃金仮払いの仮処分

 賃金仮払いの仮処分への対応の流れにつ
いて、下記の順に説明します。

 

 1. 賃金仮払いの仮処分とは

 2. 仮払いを免れるには

 3. 仮処分の手続きへの対応

 
 

 解雇された労働者が解雇の効力を争う場
合、通常の裁判手続きを選択すると判決まで1年程度かかる場合も少なくありません。そうなると、判決が確定するまでの間、労働者は賃金を得られないことになり、生活そのものが行き詰まってしまいます。

 

 そこで、裁判で判決が出るまでに、使用者に対して仮払いとして賃金の支払を求める仮処分を下すように裁判所に申し立てるという方法があります。


 裁判所がこの仮処分を下した場合、会社は、解雇した労働者に対して、賃金の仮払いをする必要があります。

 
 

 賃金仮払いの仮処分決定が出されるための要件として、保全の必要性、すなわち賃金を仮払いしてもらう必要性が必要です。そこで労働者は、その必要性を主張・立証しようとします。


 これに対して使用者(会社)側は、賃金を仮払いする必要性がないことを主張・立証する必要があります。具体的には「労働者が相当な資産を保有している」「近親者の収入で生活をしていた」「既に他社に正社員として雇用された」といったような事情です。


 もっとも、労働者が働いていると言っても短期のアルバイトで生計を立てているに過ぎない場合や、雇用保険を受領しているという事情だけでは、仮処分の必要性がないとまではいえないことになります。


 裁判所は、労働者と使用者の双方の主張を踏まえて仮処分の決定を下すのですが、一般的には、当該労働者及びその家族が生計を維持する上で、必要な限度の額に仮払金は限定される傾向があります。
 

 したがって、使用者(会社)としては、たとえ仮払いの仮処分が下されるとしても、現実の生活費よりも過大な支払いを求められないようにするために、労働者の現実の生活費を主張・立証することも必要になります。

 
 

 労働者から仮処分の申立てがなされると、裁判所は審尋期日を指定します。この最初の審尋期日は、裁判所からの呼出状が送付されてから約1~2週間後を目途に指定されるため、使用者(会社)側にとっては労働審判以上に厳しいスケジュールとなります。ですから有効な準備をするためには、早急に弁護士と相談して下さい。


 また、審尋期日において裁判所から和解による解決を図るように勧められる場合も多くあります。この場合、和解で解決した方が良いのか、それとも裁判手続で争った方がよいのか、それぞれのメリット・デメリットを慎重に検討した上で、和解に応じるかどうか判断する必要があります。この点でも、弁護士に相談ないし依頼されることをお勧めします。

1. 賃金仮払いの仮処分とは

2. 仮払いを免れるには

3. 仮処分の手続きへの対応

 
 
 
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