残業代の未払い問題

千瑞穂法律事務所へのアクセスマップ

「従業員に突然、サービス残業代を請求さ
 れてしまった」

「労働基準監督署から警告書が届いてしま
 った」

 

 企業経営者から、このような相談を受ける
ことが多くあります。この残業代の未払い
問題(いわゆるサービス残業問題)は、残
業代を払わずに残業させたときに生じる問
題です。

 
 

 貴社では、こんな風に残業代をカットしていませんか? これらは全て、認められていない残業代のカットですから、未払い残業代(サービス残業)の問題が発生してしまいます。

 

  Case 1.「うちの会社は、残業代は出ないから」と残業代をカットしている

  Case 2.定時にタイムカードに打刻させ、残業代をカットしている

  Case 3.会社で残業させず、仕事を自宅に持ち帰らせ、残業代をカットしている

  Case 4.1ヵ月の残業時間上限を勝手に決め、残業代をカットしている

  Case 5.「年俸制だから」と残業代をカットしている

  Case 6.名ばかりの管理職に仕立て上げ、残業代をカットしている

  Case 7.残業時間を切り捨て、残業代をカットしている

  Case 8.「フレックスタイム制だから」と残業代をカットしている

  Case 9.「みなし労働時間制だから」と残業代をカットしている

 
 


 

 (1)労働基準監督署から是正勧告を受けるリスク

まず考えられるリスクは、従業員が労働基準監督署に駆け込み、労働基準監督署から是正勧告(警告)を受けるリスクです。企業が労働者を雇用するとき、守らなくてはならない基本的なルールを定めた法律が労働基準法ですが、この労働基準法に違反した場合に労働基準監督署が出す警告書が是正勧告書なのです。


 この是正勧告には強制力はありませんが、もし適切な是正対応をしなかった場合、刑事事件として検察庁に書類を送られ(いわゆる書類送検)、刑事罰を課される可能性もあります。実際に刑事罰まで課されるのは相当悪質なケースに限られますから、必要以上に恐れる必要はありませんが、決して軽視することはできないリスクと言えます。


 (2)遅延損害金

 未払い残業代請求は、多くの場合、従業員が会社を退職した後に発生します。なぜなら、会社に在職中は会社に対して請求し難いからです。そして、退職後の未払い残業代の請求権については、法律上、年14.6%の割合による遅延利息がつくことになっています(賃金の支払いの確保等に関する法律第6条参照)。従業員との話し合いが上手くいかず、裁判にまで至った場合、判決が下されるまでに1年程度かかることは珍しくありません。そうなると、未払い残業代として請求された金額が大きければ大きいほど、遅延損害金も膨らむというリスクがあります。


 (3)付加金

 付加金とは、従業員が未払い残業代の支払を求める裁判を提起した場合に、判決で従業員に対して支払うように命じられた未払い賃金と同額の金銭を、付加金として支払うように裁判所から命じられる制度のことです(労働基準法114条)。


 例えば、従業員から200万円の残業代請求を受け、これが裁判所に認められた場合、裁判所が付加金の支払いを命じると、合計で400万円を従業員に支払う必要があります。これは非常に大きなリスクと言わざるを得ません。


 (4)未払い残業代請求が他の従業員へと拡大するリスク

 企業経営者にとって、さらに大きなリスクとなるのは、未払い残業代請求をしてきた一人に問題が留まらず、それを契機として、次々と未払い残業代請求をされてしまうという事態です。


 会社の規模や状況にもよりますが、会社全体としての潜在的な残業代債務は数千万円、数億円というケースも少なくありません。もし複数人が同時退職し、同時に未払い残業代の請求をしてきたら、会社が請求される未払い残業代の金額の合計は、簡単に1000万円を超えてしまいます。


 本来、払うべき必要があった残業代であったとしても、突然、巨額の支払いを求められることになった会社としては、予定外の多額の資金を確保する必要に迫られ、会社経営に甚大な影響を受けることになります。最悪、経営が立ち行かなくなる恐れさえあります。

 
 


 (1)従業員の話を真摯に聞く

 未払い残業代を請求された場合、まず大切なことは、その従業員からの請求を無視しないことです。未払い残業代の請求を無視してしまうと、従業員は労働基準監督署に連絡して事を動かそうとします。連絡を受けた労働基準監督署は、会社に立ち入り調査をしたりします。そうならないためにも、まずは従業員からの請求には真摯に対応する必要があります。


 (2)事実関係の調査・整理

 では、従業員に請求されたら、言いなりにならないといけないのでしょうか? もちろん、そうではありません。従業員の主張を聞きながら、会社側でも事実関係を調査・整理することから始める必要があります。従業員の主張の中には、計算の根拠が間違っている場合がありますし、労働時間としてカウントすべきでない時間が計算に含まれている場合もあります。ですから、必ずしも従業員の要求すべてに応じる必要はないのです。


 (3)減額交渉をする

 事実関係の調査・整理が終わったら、その結果に基づいて、実際に従業員に対して支払う残業代の金額を減額する交渉を行うことになります。減額交渉のあり方にもよりますが、ある程度の減額に成功すれば、そこで早期に決着を図るのも有効な方法と言えます。

 

 なお、未払い残業代を請求した従業員へのヒアリング、会社側での事実関係の調査・整理、従業員との減額交渉について、弁護士に依頼することも効果的です。弁護士は、こうした交渉事に慣れていますので、早期に問題を決着させることができる可能性があります。また、弁護士は仮に裁判で争われる事態になっても戦えるように、綿密な準備を行いますので、結局、裁判になってしまった場合でも、従業員と十分に戦えるようになります。

 
 

 労働基準監督署が是正勧告を出す際は、事前に労働基準監督署による調査が行われます。労働基準監督署による調査のきっかけの大多数は、従業員(元従業員を含む)から労働基準監督署への申告です。ですから、労働基準監督署が調査に入る段階で、実は労働基準監督署は、かなりの程度、会社の労働時間管理の実態を理解しているのが実情です。


 また、労働基準監督署の調査が実際に入り、会社の労働時間管理に関する様々な資料を労働基準監督署が入手した後では、会社側が労働基準監督署に対抗する手段はほとんどありません。
 

 もっとも、例えば、労働基準監督署は、従業員が使用するパソコンのログオン、ログオフ時間の記録から労働時間を計算することがあるのですが、その労働者がパソコンのログオン、ログオフの時間と対応して仕事をしていたか、それだけでは分からない事情があるケースもあります。また、労働時間が記録されているタイムカードも、実際の労働時間を反映していない場合もあります。
 

 そのような事情がある場合は、しっかりと労働基準監督署に対して説明し、主張する必要があります。このような主張は時に困難を伴いますので、労働基準監督署への対応に強い弁護士に、是非ご相談下さい。

1.残業代のカットが認められないケース

2.未払い残業代問題で企業に生じるリスク

3.未払い残業代を請求されてしまった場合の対処方法

4.労働基準監督署の調査

労務問題について、更に詳しい内容はこちら

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