労働審判

「労働審判の申立書が届いたが、どのよう
 に対応すれば良いかがわからない」

 労働審判は、平成18年から始まった比
較的新しい制度ですが、近年、その利用が
増えてきています。ここでは、労働審判を
起こされたら、どのように対応すればよい
かをご説明します。

 

 1. 労働審判とは

 2. 労働審判の申立書が届いたら

 3. 労働審判の注意点

 
 


 (1)裁判官、労働者側委員、使用者側委員の3人で審理

労働審判とは、労働者と使用者との間の労働紛争について、裁判官1名と労働者側、使用者側それぞれの専門家1名ずつの、計3名で構成する委員会(労働審判委員会)が、3回以内の期日で審理し、調停による解決を試み、調停が成立しない場合は審判を行うという制度です。


 (2)対象となるのは労働者個人と使用者の争い

対象となるのは、労働者個人と使用者(会社)との紛争で、具体的には、解雇・雇止め・配転・出向・降格・降級の効力を争う紛争、賃金・退職金・解雇予告手当・時間外手当・損害賠償などを請求する紛争などになります。


 (3)短期間での決着が目指される

労働審判を起こされた場合、使用者に与えられる準備期間は30日程度しかありません。しかも3回の期日以内に調停(和解)を成立させるか否かが判断されます。そして、もし、調停がまとまらなければ、事案の実情に応じて解決案(審判)が出され、審判に異議がなければ、判決と同じ法的効果が生じます。

 
 

 労働審判においては、最初の期日(第1回期日)に労働者側・使用者側双方の主張と争点の整理を終えることが求められます。ですから、労働者からの申立てを受けた使用者(企業)は、原則として第1回期日の前に、使用者(企業)側の主張を全て盛り込んだ反論書(答弁書)と、裏付けとなる証拠を全て、提出しなければなりません。

 

 しかも、第1回期日は、労働者による申立てから40日以内の日に設定されることになっていて、使用者(企業)側は、その設定された期日の1週間前までに反論書(答弁書)を提出しなければならないことになっています。


 労働者側は申立てまでに十分に準備時間をかけられるのに対し、使用者(企業)側には、反論書(答弁書)と証拠を提出するまでに30日程度しか与えられないのです。

 

 第1回期日において十分な反論と証拠を提出できなければ、労働者側に主導権を握られてしまい、不利な審判が下されることになってしまうおそれがあります。ですから、労働審判の申立書が届いたら、直ちに対応する必要があります。


 まずは弁護士に相談することをお勧めします。

 
 

 労働審判では、労働委員会を構成する各委員が、労働者・使用者双方から提出された書面と証拠をしっかりと読み込み、検討した上で、期日に臨みます。ですから、各委員は、双方の主張や証拠を把握した上で、様々な疑問点や確認すべき点を当事者である労働者・使用者に対して行ってきます。
 

 ここで適切な質疑応答ができるかどうかが、委員の心象形成に大きく影響すると言えるので、審判当日に出席する使用者(会社)側の担当者は、使用者(会社)側の言い分を口頭でもスラスラと説明できるように準備しておく必要があります。


 もっとも、経営者や担当者は、こうした場に不慣れで緊張してしまい、上手く説明できないといったこともあります。その意味でも、経験豊富な弁護士に依頼して、使用者(会社)側の主張をしっかりしてもらうということに意味があります。

 

 ちなみに、統計データによると、制度が始まってから平成26年4月1日までになされた労働審判の申立てが合計17,666件であったところ、申立人(労働者)側が弁護士を代理人に選任していたケースは14,773件で、実に83.6%に達します。労働者・使用者双方が弁護士を代理人に選任したケースも12,849件になり、全体の72.7%となります。


 こうした統計の数値を見る限り、労働審判では弁護士に依頼するのは、ごく当然とも言える状況になっています。

 

参考資料:労働基準局 透明かつ公正な労働紛争解決システム等の在り方に関する検討会 第3回(平成27年12月25日)資料No.2 労働審判制度について

http://www.mhlw.go.jp/file/05-Shingikai-11201000-Roudoukijunkyoku-Soumuka/0000108207.pdf

 
 
 

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