取引先が破綻した場合

 取引先が経営破綻してしまった場合、債
権の回収は非常に困難です。特に、債務者
から有力な担保の設定を受けていない場合
や、資力がある保証人を取っていない場合、
経営破綻した企業の法的破産手続などを通
じてわずかな配当金を受け取れるだけで、
債権の大半を回収不能として諦めるしかな
いケースも多くなります。

 

 もっとも、取引先の経営破綻を知った段
階で迅速かつ適切に行動すれば、多少でも多く債権を回収できる場合もあります。そこで、取引先の経営破綻を知ったら、すぐに弁護士に相談するなどした方が良いでしょう。

 

以下は、取引先の経営が破綻した場合の、代表的な4つの債権回収方法です。

 

 1. 担保権を実行する

 2. 相殺により回収する

 3. 債権譲渡

 4. 他社製品を回収する

 
 

 担保権の実行は、最も代表的な債権回収方法です。担保権を設定してあれば、債務者の破産手続の開始決定があっても、債権者の担保権は「別除権」として、原則として制限されることなく行使することができます。

 例えば、取引先に対して商品を販売する際に、万一の事態に備えて「所有権留保特約」を行っていれば、その取引先が倒産した場合、売買契約を解除して取引先から商品を引き上げることができます。もっとも、商品の引き上げについて取引先の了解を得ておかないと、窃盗罪などに問われるおそれがあるため、念のため書面での了解を取り付けておく必要があります。
 

 また、取引先の不動産に対して抵当権を有しているのであれば、裁判所に対して、その不動産の競売を申立てることができます。


 このように、一言で担保権を実行するといっても、状況に応じて取るべき手段は様々であるため、弁護士に一度相談されることをお勧めいたします。

 
 

 相殺とは、当事者間で対立する債権を相互に有している場合に、両債権を同じ金額分だけ共に消滅させることができるという制度です。日常用語としても使うことがあるので、イメージはしやすいかと思います。
 

 取引先が経営破綻した場合、自社が取引先に対して負っている債務があるのであれば、その債務と相殺することで、事実上、取引先に対する債権を回収できることになります。


 もっとも、債権回収の場面で用いる相殺は、債権者の側から一方的に行う法定相殺というやり方になるのですが、法定相殺を実現するためには、法律の定めに従って相殺の意思表示を行うことが必要です。
 

 弁護士に依頼すれば、破産手続等の法的整理手続に応じて意思表示の相手方を選択し、内容証明郵便を利用する等、より確実な方法で、相殺の意思表示を行うことができます。

 
 

 経営破綻した取引先であっても、経営破綻の直前までは何らかの事業活動を行っていたわけですから、第三者に対して金銭債権を持っていることも十分に考えられます。
 

 このように、取引先が第三者に対して金銭債権を持っている場合、取引先からその金銭債権を譲り受けることができれば、それによって事実上、債権の回収を図ることができるのです。
 

 債権譲渡は原則として自由に行えます。もっとも、債権譲渡があった事実を他の債権者等の第三者に対しても主張できるようにするには、債権の譲渡人となる取引先から、確定日付ある証書によって、取引先の債権の債務者に対して、債権譲渡の通知を行う必要があります。
 

 弁護士に依頼すれば、取引先と交渉し、その取引先から債権譲渡の通知をさせる等の適切な対応ができます。

 
 

 自社製品を回収する代表的な方法である、所有権留保の実行については、上述したとおりです。売買契約を解除した上で、所有権に基づいて回収することになるのですが、商品の引き揚げに際しては、取引先の書面による承諾を得ていくことが無難です。
 

 他方で、取引先が保有する他社の製品を取引先から譲り受けることで、代物弁済として債権の回収を図ることも可能です。この場合においては、もともと第三者の財産だったものですから、必ず取引先の同意書を取っておくことが重要です。

 

 以上が、取引先の経営が破綻した場合の、代表的な4つの債権回収方法です。早期かつ迅速に、適切な対応をすることで、債権回収の実効性を高めることができます。まずは弁護士にご相談下さい。

 
 
 
 

1. 担保権を実行する

2. 相殺により回収する

3. 債権譲渡

4. 自社製品・他社製品を回収する

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